読書日記

仏教ではこう考える (学研新書) 

釈 徹宗 


新聞に掲載された質問に、お坊さんで宗教学者の著者が軽妙に答えるという本です。
平等を説く仏教に、なぜ、僧侶の階級があるのか？
なんていう質問に、いきなりきびしい内角攻めという言葉から回答が始まります。
仏教の「戒」とは、習慣づけの意味。
差別するのが、歯を磨かないと同じように心地よくないと感じることが大事なんて書かれてました。

仏教は宗教ではなく、よりよく生きる方法を説くものであるというのが気にいってます。
食事を含む筋トレを継続するには、いいことが書かれています。

執着を捨て、今、この瞬間に集中するのが大事。
お墓や戒名にもさほどこだわる必要がないみたいなことも書かれてましたが、現実はちょっと違いますよね。

そういう矛盾を包括して中道で生きていくのが仏教的な生き方なのかもしれません。

目くじらたてて、宗教団体はおかしいなんていうのは、怒りに身を任せることでよろしくないでしょう。

占いが気になる人には、占いが気になる自分を観察して分析することが必要なんて書かれてました。

仏教は自分の思考や行動が、どのような関係を生じるかを大切にするもの。
因果応報ってやつですかね。

自己観察という姿勢が効かせるトレーニングに参考になると思うわけです。